神さまに好かれる、年末年始の過ごし方 その２
【鏡餅】
もともと餅は、ハレの日に、神様にお供えするおめでたい食べ物で、正月に年神様にお供えする目的で、現在のような鏡餅が定着してきました。
鏡餅と言われている理由は、昔の鏡が円形だったためで、人の魂（心臓）を模したことから丸餅になったと言われています。また大小２つ重ねるのは、月（陰）と日（陽）を表し、福徳が重なって縁起が良いとも考えられています。
大小２つに重ねられた鏡餅は、半紙を敷いた三方（三方の側面に穴がある四角形の台）に載せ、ダイダイ、ユズリハ、昆布などを添えるのが一般的です。昆布には、子孫繁栄の願いが込められています。
正月中は１月１１日の鏡開きまで、家の床の間などに大きな鏡餅を飾り、各部屋に小さな鏡餅を飾るのが一般的です。
【年越しそば】
大晦日の年越しの夜に、そばを食べてる習慣は、江戸時代の町人の間で始まったと言われ、そばのように、細く長く長寿であるようにという願いが込められていると言います。
また金銀細工職人が仕事場に飛び散った金粉を、そばを練って作った団子で集め、その団子を焼いて金粉を取り出したことから「そばは金を集める」という縁起の意味もあったようです。
また年越しそばの薬味に刻んだネギが添えられているのは、ネギの語源が「ねぐ」からきていて「祈る」という意味があることから、ネギが添えられることで、さらに長寿や金運を祈願するとも言われています。
【年賀状】
もともとは年頭に、祝賀を交換する習わしがありました。やがて年賀のために元日に、上司や目上の人などの家々を訪問するようになり、年賀を受ける側も、酒、肴、雑煮などを用意して、もてなすようになりました。
しかし、年賀に行けない人は、年賀のあいさつを手紙に書いて送っていました。これが現在の年賀状の習慣に引き継がれています。
現在、年頭の祝賀は、年賀状だけですませることがおおくなっていますが、この際「謹啓」「拝啓」といった頭語は不要で、「賀正」「謹賀新年」などと書き出します。
ちなみに、最後の日付をお「一月元旦」と書く方もいますが「元旦」とは「１月１日の朝」のことですから「一月」は不要です。
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